書痴の朝
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静岡のギャラリー「とりこ」の
「チャレンジ!とりこ part.1 fine art」という合同展示企画で
出品したイラストです。
出品時は「読書」というタイトルで展示していましたが、
それだとストレートすぎるのと、読書がメインテーマではない
ので「ちょっとタイトル違うかな」と思って変えました。
書痴の人の家で開かれた宅飲み。
夜が明ける頃には全員が眠ってしまった。
一人残された書痴の家主は、仕方なく本を読む。
そんな雰囲気のイラストです。
ちなみに僕は作品を描くとき、特にメッセージも何も含めず描く
事がとても多いです。
美術入門書などを読むと必ずと言っていいほど
絵の描かれた背景や、絵に込められた想いなどが解説にあり、
現代のアートでもメッセージが込められていることが
まるで義務のように必要である、と個人的に感じます。
現代はインターネットサービスの発展で、自分の意見や主張、
伝えるべき真実などを簡単に世間に発表できるようになっています。
つまり、昔と違ってアートだけがメッセージを伝える手段ではない
と僕は考えているのです。だから、メッセージや主張のない、
表面的に楽しむ作品があっても良いと思うのです。
題名:書痴の朝
テーマ:宅飲みの終焉
制作:2015年
サイズ:297 mm × 210 mm (A4)
素材:ケント紙、ミリペン