森とピアノ
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友人の結婚式会場で飾るウェルカムボードのイラストを描かせていただきました。
新郎に許可もいただき、名前表記入りで公開します。
新郎は同期、新婦は後輩というホームグラウンドのような描きやすい環境ながら、
初めての結婚式ウェルカムボードに緊張したのを覚えています。
今年春の静岡でのイラスト展に、新郎新婦共々わざわざ東京から来ていただき、
その時に「ウェルカムボード描いてくれないか」と言われて描きました。
新郎は、ラフや下書き、今この程度まで描けたという
進捗報告の際に送った画像を全て保管してくれていて
「齋藤洋一フォルダ」なるものを作ってそこにまとめて
画像を全部保管していてくれました。
新郎がピアノが凄く上手いということで、
準主役にピアノを配置しています。鍵盤もグランドピアノを参考にしたし、
ペダルも楽譜もきっちり描きました。ただ、下書きの際、ピアノの
蓋の部分に「YAMAHA」や「KAWAI」といったメーカー名が入る部分に
夫婦の苗字を入れていたのですが、清書の際うっかり描き忘れてしまいました。
新郎は「ちょっと残念」と言っていたので、申し訳ないです。
あと、上部の「welcome」などのフォントをillustratorで配置したのですが、
「ここは手書きのほうがよかった」とも言われました。
安易にPCを使うべきではないと反省しました。
とは言っても、イラストの出来には二人は勿論新婦の親族や
式場関係者も評価してくれたと聞いたのでホッとしました。
「淡い感じで」と要望があり、僕も淡さを意識しましたが、
なんか色が強くなったかなあという感じがしないでもないですが。
この絵で最後まで悩んだのは地面の色です。
最初は茶色で着色していたのですがあまりにも普通の出来になってしまい
悩んでいました。散々悩んで「自分は錦絵に影響を受けているから、
その部分でやってみよう」と考え、普通ならまずありえない地面を
赤色グラデーションでやってみました。錦絵だとよくグラデーションが用いられるので。
やってみると上部の青色グラデーションとの対比でいい具合にまとまり、
これで良いなと決定しました。まあ、上部の青色グラデーションも、
青は決定していても、どの程度の濃さの青色にするべきかで散々悩みましたが。
題名:森とピアノ
テーマ:深い森のなか、新郎がピアノを奏で、新婦がそれを静かに聞く。まわりには文鳥やインコがその様子を見ている。
制作:2014年
サイズ:297 mm × 420 mm (A3)
素材:ケント紙、ミリペン、Photoshop