齋藤洋一イラストレーション

Philharmony

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学生時代の友人の結婚式のウェルカムボードを制作しました。
2人とも吹奏楽部に所属し、新郎はトランペット、
新婦はクラリネットにそれぞれ所属していました。

なので、吹奏楽のイラストで。
さらに2人とも猫が好きということで、
新郎が過去に飼っていた猫に加え、猫の吹奏楽団も
描いてみました。背景には母校と正門も描きました。

ちなみにですが、
僕はイラストを制作するときは、
親しい友人の絵だと丁寧に、知らない人の似顔絵だと簡素に、
といった偏りは無いように描いています。

今回のこの絵も学生時代の友人から直接頼まれて描きましたが、
描く際は主観が出しゃばらないよう、なるべく客観的意識を持ち、
理屈をひたすら積み上げて描きました。

理屈を積み上げて描くとは、
その絵が2人にとって本当に必要な絵になること、と思っています。
僕の主観が入ってはいけないのです。

結婚という機会に、2人を見つめ直し
お互いがどのような人生を歩んできたのか、
そしてこれからどのような人生に進むのか。
そういった事を考え、10年先、20年先でも飽きない絵、
賞味期限の長いイラストを目指して描きました。

人によっては「たかがイラストに詮索しすぎ!」と言われかねないですけどね(笑)

こういう風に理屈で組み立てる絵は方法論みたいなものなので
アイデアが尽きないというメリットがありますが、
理屈に縛られ、アドリブが効かないというデメリットもあります。
こういう理屈組み立て画法は最近取り入れた手法であり、
メリットとデメリットを考慮したバランスはまだまだ分からないです。
おまけにこの絵は締め切りがけっこうギリギリで、
指揮者の指揮台にある書類に譜面を描きたかったのですが
時間の都合で省略しました。残念。

備考として、二人の間に「KPU」と書かれた
バルーンが飛んでいますが、あれは母校の
文化祭「KPUフェスティバル」を表現しています。
二人の交際は文化祭からスタートしたとのことで、
二人を繋いだシンボルとして描きました。

そしてさらに備考として、
母校の文化祭ではバルーンはあげたことはありません。
なぜそんな事知ってるかといえば、
僕は学祭実行委員会にも所属していたからです。
元実行委員なのに、なぜあげてもいないバルーンを描くんだ?
と聞かれれば、答えはたったひとつ。
「バルーン以外、学祭らしいシンボルが浮かばなかったから」

題名:Philharmony
テーマ:吹奏楽と猫、新郎と新婦。調和を愛する。
制作:2015年
サイズ:297 mm × 420 mm (A3)
素材:ケント紙、ミリペン、Photoshop


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